Friday, June 28, 2024

Grassmanの欧州現代史の旅:Top Page


ジャーナリストとして40年近くヨーロッパを取材してきた筆者が、各地で撮った写真やエッセイをまとめたブログです。

この案内ページは、掲載記事のリンク情報を国別、テーマ別などに整理してあります。



 

 

■欧州・東西南北~各国・地域の光景

地域・国

各地訪問記(写真とエッセイ)

EU

EU:ブリュセルのEU地区(1990代-2024)、EU統合の現場、EU諸機関、EUの歴史

英国、アイルランド

◆英国:ロンドン(2024(英語2016181924)、リバプール(2024)(英語2024)、ニューキャッスル

◇北アイルランド:ベルファストとロンドンデリー(2018(英語2018)

◆アイルランド:ダブリン(2018(英語2018)

フランス

◆フランス:パリ(20192024(英語201924)

ドイツ

◆ドイツ:フランクフルトとルール地方(2017)(英語2017)、ローテンブルク(2017)(英語2017)、ミュンヘン・バイエルン(2017(英語2017)

イタリア、バチカン

◆イタリア:ローマ(2019(英語2019)

◆バチカン:聖ピエトロ寺院2019(英語2019)

スペイン、イベリア半島

◆スペイン:マドリード(2019(英語2019)、トレド(2019)(英語2019)

◇ジブラルタル(2008

ベネルクス

◆ベルギー:ブリュッセル(2024)(英語2016181924)、ブルージュ(2024)(英語2024)

◆オランダ:オランダ(1990年代)=首都大堤防・チューリップ、アムステルダムと周辺(2024)(英語2024)

◆ルクセンブルク(2024(英語2024)

アルプス

◆スイス:

◆オーストリア:

北欧

◆デンマーク

◆スウェーデン:ストックホルム(2017(英語2017)

◆フィンランド、

◆ノルウェー

◆アイスランド

南欧

◆ギリシャ:アテネ(2015(英語2015①遺跡と観光地②経済危機)

◆マルタ、

◆キプロス(2015(英語2015)

東欧

◆ポーランド:ワルシャワ(2016(英語2016)

◆チェコ:プラハ(2016(英語2016)

◆ハンガリー:ブダペスト(2016)(英語2016

旧ユーゴ

◆クロアチア(1991

バルト

◆リトアニア(2014(英語2014①生活②歴史・文化)

◆ラトビア(2014)(英語2014①生活②歴史・文化)

◆エストニア(2014)(英語2014①生活②歴史・文化)

ロシア

◆ロシア:モスクワ(1992

旧ソ連

◆ウクライナ(1992


■テーマ、トピックで見るヨーロッパ現代史の風景

テーマ

記事(写真とエッセイ)

欧州全体の動き

欧州2016年夏:英Brexit投票後の各国の光景(英語)

ニュースの舞台

東欧革命の舞台

戦争と平和

ウクライナ戦争、テロの時代

国境を超えた課題

環境問題

多様性の断面

移民・難民問題、LGBT

EUと欧州統合

国境のない社会

問われる民主主義

自由の女神

歴史の問いかけ

強制収容所

テクノロジーの時代

キャッシュレス社会

社会的イノベーション

女性首相

文化を考える

博物館・美術館


■関連情報とエッセイ


欧州に関する関連情報やエッセイを随時掲載しています。一覧はこちら

 

■本の案内



欧州・EUの基本情報や世界の動きを解説した大学生向けのテキストを、ほぼ毎年更新しています。欧州各地で撮った写真を多数使用しています。

 

 





Grassmanの旅・関連ブログ

 Grassmanの旅ブログ: 関連ブログ全体の案内・リンク情報のページです。

 Grassman’s Tokyo Walk (英語): 東京や日本の散策、世界各地の訪問記録を英語で発信しています。

 Grassmanの街道歩き: 東海道、中山道など街道歩きの記録です。各地の自然や歴史・文化、日本社会のいまの姿などに焦点を当てています。

         Grassmanの東海道  /Grassmanの中山道  /Grassmanの甲州街道

 Grassmanの日本散策: 世界に発信したい日本の光景を紹介しています。

 Grassmanのヨーロッパ現代史の旅: 40年近い欧州取材の経験をもとに、欧州各地の印象的なシーンを紹介しています。

 Grassman:世界探訪記: 世界各地の旅から、記憶に残る写真を紹介しています。

 

Thursday, June 27, 2024

ブリュッセルのEU地区




ブリュッセル・シューマン地区に立つ欧州委員会本部。建物前のEU旗の数は、英国の離脱後も28本だ(2024.5現在)

 


欧州委員会本部の前にはベルリンの壁の一部が設置されている。向こう側はEU首脳会議や僚理事会が開かれるヨーロッパ・ビル。この地位にはEUの機関が多数集まる(2018.10)

 


シューマン地区のロア通り沿いに立つビルには、「未来はヨーロッパ」というメッセージが描かれている(2024.5現在)2010-2020年代の通貨危機や英国の離脱、ウクライナでの戦争などによりEUの求心力低下が指摘されるが、EUや統合を抜きに欧州の将来が語れないのもまた事実である。

 



シューマン地区に隣接する場所には欧州議会の関連施設が集中する。20246月の欧州議会選の前には、投票を呼び掛けるキャンペーンが繰り広げられていた(2024.5)

 



同地区ではEUや世界の世論に訴えるデモも頻繁に行われる。写真は1990年代の旧ユーゴ紛争時に、平和への働きかけを求めて行進する人々(1991.9)

 




 


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ブリュッセル中心部から東に2キロほどのシューマン地区には、EUの機関が多数集まる。欧州委員会本部と委員会関連のビル。EU首脳会議や閣僚理事会の拠点、欧州議会の関連施設。そして加盟各国の代表部や、ロビーストのオフィスなどが並ぶ。EU機関で働くEU官僚は、数万人ともいわれる。

ヨーロッパを語るとき、ドイツやフランスなど個々の国だけでは理解できない。EU域内は人やモノの動きが自由な「国境なき社会」になっており、多くの国では単一通貨ユーロを利用する。貿易交渉や環境規制などはEUが主に担う。

世界の経済や政治問題に対し、ドイツ、フランスやベルギーなど個々の国が発言しても影響が限られる(時には無視される)が、EUとしての発言ならば影響は大きい。特にネット時代のITルール作りや、地球温暖化への対応ではEUが世界の議論をリードする(ただしウクライナでの戦争など安全保障問題では影響力は限られる)

既存の主権国家とも、国連など国際機関とも違うEUは、組織や機能も複雑で理解しにくいところもある。ただし、世界を語る上で重要な存在であることは論を待たない。シューマン地区の風景からは、EUの断面が色々うかがえる。(2024.6)